新年のごあいさつ

【2018. 1月 15日】

新年のごあいさつ

群馬県保険医協会
会長 清水信雄

会員の皆様におかれましては、清々しい新年をお迎えになったことと思います。
平素より協会活動にご協力を賜り、感謝いたします。昨年は、事務局体制が万全とはいえない状況下で、サービスその他の面で少なからずご迷惑をおかけしましたこと、改めてお詫びいたします。ようやく体制面の整備に明るい前途が見えてきました。

さて今年4月には、6年に一度の医療保険と介護保険の同時改定が行われます。
保団連では、厳しい医療機関の経営環境、医療環境の改善のため、一貫して保険診療に関わる経費のゼロ税率、そして診療報酬の10%以上の引き上げを求めてきました。
しかし、診療報酬の「本体」部分はプラス0・55%、「薬価、材料費」はマイナス1・74%、全体として1・19%の引き下げで決着し、介護報酬は0・54%程度の引き上げとなりましたが、我々の要求とは程遠いものでした。
現在、少子高齢化はさらに進行しつつあります。 高齢化は、いわゆる団塊の世代が高齢層に達するためで、ある程度自然現象とも言えます。老化による疾病の増加や介護の問題が一層深刻となることは火を見るより明らかです。現在の高齢者の窮状から、本人たちのみならず、より若い世代、つまり将来の高齢者も、自身の将来への不安を抱いています。これでは、購買力が自助のための貯蓄に回り、政府が言うような経済の活性化は到底おぼつきません。
一方、少子化はどうでしょうか。
出生率の低下は、社会環境、つまり社会の受け皿の状態が大きく影響します。待機児童、産科の不足、核家族化、育児体制の不備、世帯収入の伸び悩み、教育費等諸費用の負担が若い世代に重くのしかかり、子どもが欲しくても、それを許容しない社会状況となっています。これはすなわち、将来を支える力の低下を意味します。
財務省は一貫して、医療費をはじめとする社会保障費が経済を圧迫すると主張しています。つまり、社会保障費を単なる国の歳出だと捉えているようです。
果たしてそうでしょうか。
私は、社会保障は将来への投資と考えるべきだと確信しています。そして、国が取り組むべきは、
・医療をはじめとする社会保障を経済効果へと結  びつけること
・生活習慣病等、予防可能な疾病への対策と健康  寿命を延ばすこと
ではないでしょうか。
社会保障には人手が必要であり、雇用の創出が期待できます。これを保障する環境作りがポイントです。また、社会保障を他の産業と結びつけることも重要でしょう。
官民一体となり、より効率的、効果的な医療機器の開発、人的ミス防止のための機械化、医療ロボット等の開発、高齢者に優しい生活環境作り等にさらに取り組む必要があります。予防できる疾病には、インセンティブをつけてでも取り組むべきです。医療保険は、疾病保険から真の健康保険への転換を考えるときに来ているのではないでしょうか。
社会保障は、いかに国民が人間らしく自分らしく生きるかを優先して取り組むべき分野です。私たちには、そういう分野で社会に貢献しているという自負と責任があります。
より良い医療の構築を目指し、皆様のご協力をいただきながら、協会活動を前進させていきたいと思います。
本年も協会活動へのご理解とご協力をお願いするとともに、皆様のご健康とご多幸をお祈りいたします。

群馬保険医新聞2018年1月15日