●新点数検討会 報告
明細書発行に戸惑い プラス改定というけれど―
◎前橋・太田 2会場で658人参加
4月からの診療報酬改定に伴い、協会では3月25日に前橋市(県生涯学習センター)、28日に太田市(市休泊行政センター)で、それぞれ医科歯科新点数検討会を開催した。東毛地区での開催は協会では初めての試み。参加者からは早くも「次回も東毛地区で行ってほしい」という声があがっている。
講師団は、医科は長沼誠一審査対策部長、木村康副会長、小板橋毅理事、利根中央病院・金子林一郎医事課長、歯科は遠藤毅審査対策部長、清水信雄副会長、小山敦副会長、石原宏一理事で結成。約2時間にわたり参加者とともに検討を行った。
◎改定の特徴
〈医科〉
○10年ぶりのプラス改定、全体で0.03%引き上げ
○救急・小児・産科・外科等の医療再建および病院勤務医の負担軽減を重視
○医療機関の機能分化・連携を重視
○在宅への流れの強化
○後発医薬品への誘導
○明細書無償発行の義務化
〈歯科〉
○本体2.09%の引き上げ
○初再診料の引き上げ
○スタディモデルの包括
○歯科疾患管理料の引き下げ
○施設基準・情報提供の増加
○歯科技工士の一部評価
○歯科訪問診療時の時間要件
等があげられる。
◎詳細はテキストに
改定の詳細については、点数検討会資料として会員に配布した保団連発行の「点数表改定のポイント」(医科)、「2010年改定の要点と解説」(歯科)に目を通していただきたい。
これらは理解しにくい行政用語を分かりやすい言葉に書き換え、複雑な仕組みについては図表やフローチャートで示すなど、使用者の利便性を考慮して作られたもので行政担当者も注目する資料。3月5日の厚労省告示後、2週間という短期間で編集、刊行したもので、保団連と全国の保険医協会事務局等の泊まり込み作業によって生まれたものだ。
検討会の参加者は、前橋会場…医科=164医療機関、374人、歯科=113医療機関、201人。太田会場…医科=20医療機関、36人、歯科=38医療機関47人で、2年前の検討会の約2割増。
参加者の増加は、診療報酬が改定ごとに複雑になっていることの現れかもしれない。
■群馬保険医新聞 2010年4月号