採血器具の使い回し問題で、協会では7月15日、舛添要一厚労大臣と大澤正明群馬県知事に抗議文を送りましたが、7月24日、群馬県医務課から下記の回答が届きましたので紹介します。
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群馬県保険医協会
会長 小板橋 毅 様
知事への手紙(抗議文)をいただきました件について、担当して
おります医務課から回答いたします。
県としましては、医療の安全・安心の確保は、県民の命と健康を
守るうえで最重要課題であると考えております。
県保険医協会の皆様には、県民の命と健康のため、日夜御尽力
いただいておりますことに感謝いたします。
今回の微量採血用穿刺器具の取扱いにかかる調査結果を踏ま
えた、施設名の公表は、県民へ正確な情報を提供し、不安の解消
を図ることが目的です。
幸いに、本県では、針を交換せずに複数人に使用していた事例
は、ありませんでした。
また、国内では針を交換して当該器具を複数人に使用した場合に
ついて感染症の発生事例は報告されておらず、感染の危険性は
極めて低いことなど、報道各社の理解もあり、事態を正確に伝え
ていただいたことから、県民や関係する施設等においては、全般
的には冷静な対応がなされているものと考えております。
こうした点では、厚生労働省による全国的な調査結果の公表を
待つことなく、厚生労働省への報告と同時に公表を行うことにより、
他県における報道を受け不安を抱かれていた県民にとって、まず
は不安の払拭が図れたものと考えております。
今回の調査結果を受け、県庁関係課及び各保健福祉事務所に
相談窓口を設置するなど、県として可能な範囲で対応を行ってお
りますが、該当のあった施設等においては、患者等の方々へわか
りやすく説明して不安解消に必要な対応をしていただくことが最も
重要であると考えております。県としても相談があれば施設等に
助言させていただいており、施設等と患者等の方々との信頼関係
の構築を支援してまいりたいと考えております。
しかしながら、今回の調査実施にあたっては迅速性を優先したも
のであったことから、施設等の皆様への説明が十分に至らなかった
点について、お詫びを申し上げます。今回の調査について医療現場
での混乱の訴えは真摯に受け止めており、今後こうした厚生労働省
による全国調査が実施される場合等があれば、これまで以上に緊密
に、厚生労働省をはじめ関係機関や施設等と連携して、迅速な情報
の提供や確実な情報の共有を図りたいと考えております。
県民の皆様が安心して医療機関に受診できるよう万全を期してま
いりますので、今後とも県政、健康福祉行政への御理解と御協力を
賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
平成20年7月23日
群馬県健康福祉部医務課長 片野清明
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