ぐんま女性歯科医師の会について

【2008. 8月 12日】

  自由で真面目で楽しい会に

          ぐんま女性歯科医師の会会長 奥村 享子

 群馬県には、「ぐんま女性歯科医師の会」といういたって自由な、そして真面目で楽しい会が存在します。この会は群馬県下に居住している女性歯科医師であればどなたでも加入することが出来ます。
 会の目的は次のとおりです。
1.会員相互の親睦を深める。
2.講演会、セミナーなどを企画開催し、そこに積極的に参加して学術の向上を計る。
3.女性歯科医師として人間性を高め、倫理に則って広く社会に貢献出来るように努力する。
現在この目的を遂行するべく努力中と言ってよいかと思います。
 
 ●7年前に設立
 会の発端は、歯科医師会の会合や、講演会などに出席しても、いつも女性の出席者が少なく、もっと大勢の方々と知り合いになり、いろいろなことで話し合いが出来ればよいのに、と考えたことでした。 
 それより以前に前橋市には、四ツ葉会という前橋市在住の女性歯科医師の会があり、太田市には、太田市歯科医師会の中に女性部会が存在していましたので、お互い協力し合って、群馬県内の女性歯科医師に声を掛けていこうということになりました。
 県全体では、200余名の女性歯科医師が存在することが判りました。個人情報保護の観点からなかなか全員を把握することは難しいことでしたが、県歯科医師会、各市歯科医師会のご協力で、90余名の先生方の賛同を得ることが出来ました。
 平成13年10月25日に設立総会を開催致しました。それ以来、講演会の内容は多岐にわたりましたが、いずれも会員の心をひとつにまとめるには十分だったように思います。
 
 ●摂食嚥下の勉強会を
 今年は、前橋赤十字病院の口腔外科医である山川治先生にご指導を頂き、摂食嚥下機能について勉強会を計画しました。概ね5回シリーズで基礎から実技指導までを身につけて、介護士、看護師、歯科衛生士の方々にグループを組んで指導が出来るようになることが目的です。
 多くは高齢者の方々が対象となりますが、嚥下障害をおこして、私達が普段何も考えないで食べて飲み込むあたりまえの行為が出来なくなった人達に、再び食べることの喜びを取り戻してもらえたら、どんなに嬉しいだろうと思うと、胸がワクワクします。
 私達日本人の死亡の上位には脳疾患、心疾患、癌などが挙げられますが、高齢者の死因は何といっても肺炎です。その中でも誤嚥性肺炎は2人に1人だと聞きました。私達のこれからやろうとしていることが、少しでも将来、誤嚥性肺炎から高齢者を守ることが出来たら、そして群馬県内のどの施設からも、口腔内清掃、摂食・嚥下指導があたりまえの行為として行われるようになったら、美味しい物が美味しいと最後まで食べられたら、どんなに幸せなことだろうと思っています。(前橋市・奥村歯科医院)
■群馬保険医新聞2008年8月号