社保庁再編で業務三分割
◎波瀾含み「協会けんぽ」がスタート
◎指導・監査、各種届出は地方厚生局に
社会保険庁は10月1日から全国健康保険協会と地方厚生局、年金機構に三分割(図)された。08101.pdf
「政管健保」が全国健康保険協会管掌健康保険(略称・協会けんぽ)に、社会保険事務局が行ってきた指導・監査、届出事項の受付は地方厚生局が取り扱う。
《協会けんぽ》
全国健康保険協会は、非公務員型の公法人として新たに設立された保険者で、前橋市内に群馬支部が設置された。当面、諸手続きの窓口になっていた社会保険事務所は残される。
新制度の特徴は、政管健保では全国一律8.2%(労使折半)だった保険料率が都道府県ごとに決められること。地域の医療費実績に応じて一年以内に保険料率を決めることになっているが、高齢者の多い地域や所得水準の低い地域ほど保険料率が高くなるなど、地域格差が心配されている。また診療報酬も特例措置で削減できる仕組みがあり、都道府県によって医療費が変わることになれば混乱を招くのは必至。業務上の変更は以下のとおり。
①健康保険協会群馬支部
全国を統括する「健康保険協会」と、都道府県ごとに健康保険を運用していく「支部」が設けられる。健康保険協会群馬支部は十月から社会保険事務局が行っていた政管健保の事務を行う。
〈群馬支部の所在地〉
〒371-8516
前橋市本町2-2-12 前橋本町スクエアビル4階(群馬銀行前橋支店隣り)
全国健康保険協会群馬支部
℡027-219-2100
②保険証(保険者番号)
健康保険協会の業務は政管健保とほぼ同じで、保険運営の企画、健康保険給付、保健事業(特定健診、特定保健指導等)、福祉事業(高額療養費貸付事業)が行われる。保険者番号は変わるが、新しい保険証が交付されるまでは政管健保の保険証が使われ、旧番号でも請求できる。
まず新規加入や保険証更新時に新保険証が交付されることになるが、本人家族あわせて3650万人全員に新保険証がわたるのは来年4月にずれ込む可能性もあり、切り替え完了までは、新旧いずれかの保険者番号で保険請求することになる。
《指導・監査》
指導・監査、診療報酬の届出受理が地方厚生局に移管された。
地方厚生局のこれまでの主な業務は健康福祉関連や麻薬取締り等であったが、これに加え、10月からは保険医療機関関連事務も行うことになった。また地方厚生局内に地方社会保険医療協議会も設けられ、保険医療機関の指定等を統括する。
〈群馬事務所の所在地〉
〒371-0024 前橋市表町2-2-2 前橋第一生命ビル7階
関東信越厚生局群馬事務所
℡027-896-0488
■群馬保険医新聞2008年10月号