柳川会長を柱に新体制がスタート
群馬県保険医協会第39回定期総会は7月16日午後7時から県生涯学習センターで開催、29人が出席した。小板橋会長の退任に伴い、柳川洋子新会長を選任。二理事を加えて新体制がスタートした。
総会は木村副会長が開会、まず過去1年間に亡くなられた会員13人に黙祷が捧げられた。
小板橋会長は、昨年暮れからの経済危機に触れ「米国市場原理主義の問題点が浮き彫りとなり、マスコミの風潮も変化してきた。さらに8月末の総選挙以降に訪れるであろう政策転換のチャンスを活かしたい」と挨拶した。
議事は、活動方針、予算、役員選出と執行部提案どおり採択された。
柳川新会長は新任の挨拶に立ち「社会保障の財源を消費税の税率アップから得ようとする国の政策は国民にとって公平でない。構造改革、規制緩和も大企業に寄り添った政策である。社会保障の財源を確保するには、高所得は高負担を原則とし、累進課税による所得税の増税、法人税の増税、企業の保険負担増、無駄な公共事業の見直しなどから始めるべきである」と述べ、続けて8月の総選挙に伴う政権交代をにらみ、「新たに出される政策、提言にはしっかりと耳を傾け、鋭い目で監視していくことが協会としての重要な役割である」と意気込みを語った。
◎冨澤先生にっこり ―保険医写真展表彰式
総会の席上、7月11日か同センター一階で開催中の第18回保険医写真展表彰式が行われた。出品数123点の中から16点が奨励賞に選ばれ、当日出席した受賞者には会長から賞状と記念品が贈られた。
◎民事事件の判例に見る説明義務と患者の同意
―樋口和彦弁護士が記念講演
総会終了後、樋口和彦弁護士(法律事務所コスモス)が「医療訴訟における説明義務と自己決定権」をテーマに講演。関連する民事事件の判例を示し、医療行為の違法性が問題となる場面を想定した話に出席者は興味深く耳を傾けた。
説明義務について講演する樋口弁護士
■群馬保険医新聞2009年8月号