第178回 定例研究会「歯科医療行政の問題点」
指導医療官の講演が実現
10月1日、ウェルシティ前橋で厚生局群馬事務所の四家(よつや)秀雄指導医療官が「歯科医療行政の問題」について講演、県外も含め60人が参加した。保険医協会主催の指導医療官講習会は全国でも珍しく、注目されていた。
講演は前半80分で行政指導、審査会、保険点数の解釈、院内安全管理、レセプトオンライン請求について説明、後半40分を質疑応答にあてた。
行政指導については、会場から「高点数だからと機械的に指導対象を抽出するのは問題。この方法では患者のための診療が行えず、萎縮診療につながる」と切実な訴えも。
これらの質問に対し、四家医療官は一問一問ていねいに回答したが、「指導は書類を通して判断するため〈間違い、うっかり、不勉強〉は通用しない。レセプト提出の際は診療所のオーナーとして、自分の目で点検・確認をしっかり行ってほしい」と強調した。
レセプトオンライン化に関しては、公平な指導を実施する上でもオンライン化は重要との見解を示した。
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講習会終了後、回収したアンケートでは32人のうち30人が「満足・やや満足」と答え、今後希望する研究会テーマにも、技官や行政側の講師による保険請求に関する勉強会を挙げた人が多かった。
「紳士的な指導医療官に好感をもった。歯科医療改善ために協力体制を作りたい」とのコメントも。協会研究部では今後も診療所経営に直結する講習会を開催したいと考えている。
■群馬保険医新聞2009年10月号