群馬県保険医協会では、かねてより医療を崩壊から救い再生させるためには、医療費の総枠拡大が緊急に必要である、と訴え様々な取り組みを行ってきました。この期、来春の診療報酬改定幅をめぐる論議が大詰めを迎えているため、12月18日、下記の陳情書を民主党群馬県連会長代行 中島政希議員に提出し、党本部への上申を要請しました。お知らせします。
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民主党 群馬県連 御中
2009年12月17日
群馬県保険医協会
会 長 柳川洋子
医療崩壊をくい止め、地域医療を再生させるために
来年度改定での診療報酬引き上げに関する陳情
平素より当会の活動にご理解を賜り、厚く御礼申し上げます。
私ども群馬県保険医協会は、群馬県の開業および勤務の医科・歯科保険医1030人で
構成する団体です。先日は、厚生労働委員である三宅雪子議員、宮崎岳志議員に当会
機関紙上での新春座談会にお運びいただき、誠に有難うございました。
さて、来年度の診療報酬改定幅をめぐる論議が、大詰めを迎えています。
前政権からの“負の遺産”として医療はいま崩壊から再生への政策転換が国民の悲願と
なっています。貴党は「累次の診療報酬マイナス改定が地域医療の崩壊に拍車をかけました。
総医療費対GDP(国内総生産)比を経済協力開発機構(OECD)加盟国平均まで今後
引き上げていきます」と述べておられます。
いまこそ、「コンクリートから人へ」のスローガンにふさわしい財政出動が求められています。
この点では、喫緊の課題である雇用対策とともに、経済波及効果の高い医療への財政投入
が優先して行われるべきです。
医療崩壊から再生への転換のためには、小泉構造改革路線が行った過去4回の診療報
酬マイナス分7.68%(技術料本体▲2.28%、薬価▲5.4%)を補填する引き上げが
必要です。また歯科医師の「5人に1人がワーキングプア」といわれる歯科医院経営の崩壊
的危機の打開のためには、歯科診療報酬は医科以上の引き上げが求められます(医療費
全体への影響率は10%引き上げでもわずか0.73%)。
地域医療の再生のために、貴党のご尽力をお願い申し上げます。
記
一、医療崩壊をくい止め、地域医療の底上げが図れるように、次期改定で診療報酬を引き
上げて下さい。
①外来管理加算の「5分ルール」を廃止して下さい。
②「配分の見直し」でなく、病院、医科・歯科診療所ともに初・再診料を引き上げて下さい。
③長年据え置かれた「う蝕処置」など、歯科の基礎的技術料を大幅に引き上げて下さい。
④歯科疾患管理料を廃止し、歯科の医学管理のあり方を抜本的に改善して下さい。
⑤保険外併用療養費の拡大や補綴の保険給付外しを行わないで下さい。
⑥有床診療所、病院ともに入院基本料を大幅に引き上げて下さい。
一、「事業仕分け」で検討課題とされた市販類似薬や漢方薬の保険給付外し、
入院時の食費・居住費負担の一般病床への拡大などの患者負担増は止めてください。
以上