年頭所感
群馬県保険医協会会長 木村 康
新年のご挨拶を申し上げます。
昨年の11月23日、勤労感謝の日は、朝から晴天に恵まれ、前橋は気持ちのよい一日でした。この日の午前中に、群馬大学医学部内刀城会館(前橋市昭和町)で「歯科の体験アイデア発表交流会」を行いました。歯科の分野で関わりのある人たちが、日常業務で得た体験やアイデアを持ち寄り、職種間の垣根を取り払って交流を深めようという会です。もちろん歯科医師も例外ではなく、参加者全員で切磋琢磨し、歯科医療の前進を考えようとしている、その力の入れようには眼を見張るものがありました。今回で21回目でしたから、積み上げてきた実績は協会の無形の財産となっています。他県の協会からも高い評価をいただいていますが、熱気にあふれた、そして何かを予感させる素晴らしい会でした。
その少し前、9月23日、秋分の日には、「子供も大人も100まで元気!」を、会員の医師、歯科医師だけでなく、関わりのある多くの業種やグループの協力で見事にやり遂げることが出来ました。大型ショッピングモール「けやきウォーク」(前橋市文京町)の一室で、買い物に訪れた幅広い年齢層の市民に健康をアピールすることが出来たと思います。市民県民と直接触れ合い、共に健康について考え、より良い医療を目指して実践していくことは、協会の活動の重要な柱となっています。
一方、春の保険点数改定時には、恒例となっている点数検討会を前橋、太田の2会場で開き、好評のうちに終わらせることが出来ました。これこそ多くの会員にとって、最大関心事の一つだろうと思います。
振りかえってみると、保険医の権利を守るために、会員同士歩調を合わせ、会員を支えるスタッフと日常診療の工夫を凝らし、市民や患者と同じ目線で医療の前進を考えていくという私たちの活動が、少しずつですが、定着してきていることを実感します。
「消費税増税」「社会保障制度改革」「秘密保護法」さらには「集団的自衛権」等の社会的な問題も、私たち保険医の生活に直結した重要なテーマであることに違いはありません。昨年暮の解散総選挙の結果は、私たちに直接間接問わず、大きな意味を持ってくる筈です。
これらに鈍感でいることなく対応することはもちろんですが、他方、「歯科の体験アイデア発表交流会」「子供も大人も100まで元気!」「点数検討会」等の活動をより重視し、会員相互で知恵を出し合いながら、さらに内容豊かにしていければ――そんな事を考えながら新年を迎えました。
本年も群馬県保険医協会をどうぞよろしくお願いいたします。
■群馬保険医新聞2015年1月号